『とと姉ちゃん』NHK連続ドラマ、主人公小橋恒子( 高畑充希 )と小橋家の家族、森田家の家族、祖母の青柳商店の一同、いろんな人達が交錯して、人間模様が面白いですね。

『あさが来た』に引き続き高視聴率です。
『とと姉ちゃん』に『あさが来た』の最終話に登場した平塚らいてうの影響を主人公小橋恒子モチーフ大橋鎮子さん、後に登場する花山伊佐治モチーフ花森安治さんも大いに受けていたようです。
昭和23年『暮らしの手帖』が『美しい暮らしの手帖』として創刊されます。
平塚らいてうの年齢は62才になっていました。
『暮しの手帖』に初掲載されたエッセイには、料理研究家の中江百合が 、らいてうの生活する疎開地を訪れたことが書かれています。
らいてうは、利根川のメソ(小さな鰻)の蒲焼き、野草のあえもの、自家づくりの辛味噌のおつけ、玄米飯などの食養料理と、胡麻じるこで歓迎しました。
配給生活の都会人には、無制限に食べられるということだけでも、快い開放感にひたることができたのでしょう。みんな心から満足してくれました。
大きな草だんご、栗ぜんざい、それに姉から教えられた胡麻じるこもわたくしの自慢の一つで、来客によろこばれたものです。といっても、やがて間もなく食料事情のひっぱくにつれ、こんなことも出来なくなるときがやってきましたが・・・。」
後日、このエッセイを読んだ友人や読者から「胡麻じるこの作り方を教えてほしい」という問い合わせが多くあり、第4号で作り方を披露したエッセイを書いています。

★ゴマじるこの作り方 平塚らいてう
まず、黒ゴマをゴマ塩やゴマあえを作る時のように、焦がさないよう注意して炒ります。といって弱火でグズグズ炒ったのでは、香りがたちませんから、強火でパチパチはねさせて手ばしっこく炒り上げます。それを乾いたすり鉢で十分にすります。
平塚らいてう ゴマじるこの作りかた
ほんとなんだか、美味しそうですね。
ゴマじるこ作ってみたくなりました。
平塚らいてうが書く、ゴマじるこの作りかた、こんなエッセイも素敵です。
『暮らしの手帖』花森安治は次のように話しています。
「この雑誌には、むつかしい議論や、もったいぶったエッセイは、のせないつもりです。それが決して、いけないというのではなくて、そうしたものは、それぞれのものが、もう、いく種類も出ているからなのです。この紙のすくない、だから頁数も少なくしなければならないときに、どの雑誌も、同じような記事をのせることはつまらないことだと考えたからなのです。毎月出したい気もちで、いっぱいでいながら、年四回の季刊にしたのも、その方が、いくらかでも頁数を多くすることが出来るからでした。・・・」
第1号 あとがきより