「あさが来た」NHK連続ドラマであさは成澤泉の思想や女子大学の構想について感動します。

成澤泉モデルの成瀬仁蔵がどれほ秀でていたのか、それは実際創立した日本女子大学をみれば一目瞭然です。
成瀬仁蔵 は「家政学」を日本に於いて女性の身につけなればならない学問であるとして家政学部を設立します。
自分はドラマのように、ヨレヨレの身なりなのですが、ファッションの重要性を訴え「趣味教育」の必要性を語ります。
成瀬仁蔵の身なりとその思想のあまりのギャップに驚くしかありません。ほんとに「びっくりぽん」なのです。

成瀬仁蔵は、自らの天職は社会を改良することであると考えていました。そのためには、まずその土台となる家庭の改良が不可欠であるとしました。
1901(明治34)年、日本女子大学校開校に際し家政学部を設置しました。
日本では学問として認められていなかった「家政学」を単なる女性の家働ではなく、科学に基づく一つの学問として確立しようとしたのです。
それはカリキュラムにも反映され、生理学、衛生学、家庭応用理化、経済学等が必修とされました。
現在の大学の家政学科と、なんら変わないカリキュラムを既に立ち上げているのです。

さらに、成瀬は「趣味教育」の必要について言及しています。
「 衣生活において経済観念は必要であるが、制服を定めたからといって質素の習慣が身につくものではなく、むしろ選択の自由を圧迫された反動で、社会に出てから華美の風習に染まるか、逆に粗野に陥ることになる 」
「 状況に応じて最もふさわしい服装を選択することも女性に必要な徳性である 」
成瀬は述べています。
全く、現代社会の女性のファッションに関する考えと一緒で、男性の成瀬仁蔵に、女性のあるべき姿が見事に描くことが出来たのか、不思議としかいいようがありません。
成瀬仁蔵なくして、現代の日本の女性教育はなかった。
成瀬仁蔵が「 日本の女性教育の先駆者 」であると言われる理由が良くわかります。