NHK連続ドラマ『エール』主人公、古山裕一と村野鉄男と佐藤久志、福島三羽烏と呼ばれ、戦後も次々とヒット曲を世に出していきます。
あのドラマで歌った久志(山崎郁三郎)「栄冠は君に輝く」は良かったですね。とか、鉄男の境遇は悲しかったとか、ドラマを観ていて、いろいろと感じてしまいました。
ドラマを観ていてふと、ちょっとしたことが気になりました。古山裕一は大作曲家になり、佐藤久志もスター歌手に、村野鉄男も有名作詞家になりましたが、みんな本名のままなのでしょうか。
えっ、だって音楽家や芸能人はペンネームや芸名を使うのが普通じゃないですか。
■歌手、作詞家、作曲家はペンネームでは…。
実はドラマの主人公、古山裕一のモデルになった作曲家、古関裕而さんも本名でなくペンネームです。
本名は勇治。昭和天皇の裕仁の裕を取って裕而としたそうです。
村野鉄男のモデルになったのは村野俊夫。本名は鈴木喜八です。
歌手の佐藤久志のモデル伊藤久男も本名は伊藤四三男(しさお)。四男でした。
そうです、やはりモデルだった音楽家たちはみんなペンネームだったんです。
NHK連続ドラマ『エール』では古山裕一、村野鉄男、佐藤久志はペンネームなんでしょうか。
もちろん、彼らの名前はドラマの中の名前です。
ちなみに、志村けんさんが演じられた小山田耕三のモデルは作曲家の山田耕筰。本名は山田耕作です。
山田耕筰のペンネームは「やまだ こうさく」読み方は同じなのに何故、ペンネームまで同じ読みの漢字?
これには面白い話しがあります。
1930年(昭和5年)12月山田耕作先生は「耕作」を「耕筰」に改名すると発表しました。なぜか「耕作」の作の上に竹かんむりをつけたのです。
彼は山田耕作と言う名が多くてトラブルがあったので本名から変えたと言っていますが、実はこんなエピソードがあります。
彼が指揮の途中、後頭部の髪が乱れた。そうすると周りの者が気になるからカツラをつけろと言ったのだそうです。
怒った彼は「カツラは嫌だ!」でと丸坊主にしました。それで坊主頭の「ハゲピカ」になってしまいました。
しかし名前の上にだけは素直にカツラをかぶせたそうです。それが作の上につけた竹かんむりでした。そこまでしなくてもと思ってしまいます。
本人は名前だけは竹かんむりでケケ(毛毛)を生やしたつもりなんでしょう。なんだか山田耕筰先生が志村けんさんみたいに思ってしまいました。
音楽家の先生たちは本名ではなくペンネームを使っています。ペンネームにも彼らのそれぞれこだわりがあるようです。
NHK連続ドラマ『エール』のドラマの中でも主人公、古山裕一、鉄男、久志の本名だとかペンネームも考えてみるのも楽しいかも知れませんね。